限局期のホジキンリンパ腫のRTの意義は?
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2011年12月のNEJMに載っている興味深い論文です。
Limited-Stage Hodgkin’s Lymphomaの患者405人に対するABVD療法単独と、放射線治療(単独もしくはABVD併用)の比較が載っています。
12年生存がABVD単独で94%、放射線治療で87%と放射線治療なしの方が良好な生存率となっています。
病気のコントロールは放射線治療の方が良くなっています。
以前のように後半に強力な放射線治療は避けるべきなのかなと思いました。最近のトレンドの限局した照射野で線量も必要最低限にするのがいいのかなと思います。
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1111961?query=featured_home
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Limited-stage favorable-group Hodgkin’s lymphoma に対する治療は、今は話題になっていますよね。世界的には、今後、GHSG の HD10 を受けて、ABVD×②~④+involved field RT 20Gy/10fr が標準となりそうですよね。HD16 などの結果が待ち遠しいですね。
最近、この症例が来て、勉強する機会があったのでコメントさせていただきました。
実は、いろいろと先生の意見も聞きたいことがあるのですが、少しマニアなので、またお会いしたときにでも話しさせてください。ではでは~
なるほどです。この論文では、35 Gy in 20 daily fractionsとなっていますね。
20Gy/10frの晩期毒性がどれくらいかが気になります。